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アクション映画回顧録「ターミネーター」

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アーノルド・シュワルツェネッガーの出世作であり、代表作のひとつでもある映画「ターミネーター」。今回取り上げるのは、ジェームズ・キャメロン監督が出掛けたパート1とパート2である。個人的には「ターミネーター」の生みの親である、J.キャメロンが監督・脚本に関わっていないパート3以降は、蛇足であると思っている。J.キャメロン自身も、「ターミネーターの物語はパート2で完結した」と言っており、さらなる続編を作ることに反対していたが、結局シリーズはパート4まで制作され、現在パート5が制作中である。

「ターミネーター」を初めて見た時、まず衝撃を受けたのが、登場する銃のカッコ良さだ。中学生の頃、テレビの日曜洋画劇場で見たのが最初だったと思うが、現代にタイムスリップしてきたターミネーターが銃砲店に入り、レーザーサイトを備えた得体の知れない長いスライドを持ったオートマチックピストル(ハードボーラー)や、オート式のSFチックな風貌のショットガン(SPAS-12)等、様々な銃器を手に取り、強奪するシーンは、色んな意味で鳥肌モノだった。劇中の「アラモ銃砲店」は、当時のガンマニアを熱狂させる品揃えだったように思う。

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それ以上に衝撃だったのは、「ターミネーター」の恐ろしさだ。機械が反乱を起こした未来から、未来の人類抵抗軍のリーダーとなるジョン・コナーの母親、サラ・コナーを抹殺するために送り込まれてきた殺人アンドロイドが、サラ・コナーの周囲の人間を次々と殺戮していく姿は、本当に恐ろしかった。特にラスト近くの見せ場である、金属の骨格のみとなったターミネーターがサラ・コナーに迫るシーンは、夢に出てきそうなくらい怖いシーンだった。あのシーンは、映画制作当初は、予算の都合でカットされるはずだったが、キャメロン監督のアイデアにより、無事シーンを作り上げたそうだ。
一切の感情を持たない冷徹な殺人アンドロイドを見事に演じたシュワルツェネッガーは、この作品をきっかけにして、徐々にスターダムへとのし上がっていく。

そして、パート1公開から7年後の1991年、待望の「ターミネーター2」が公開される。すっかり大スターへと成長したシュワルツェネッガーと、監督・脚本家として実績を積んできたJ.キャメロンが再びタッグを組んだ超大作となった。製作費は、実にパート1の10倍の1億ドル(当時で約140億円!)で、公開されるや大ヒットを記録し、興行収入は全世界で5億6千万ドルを超えた。
自分は映画館でこの作品を観た時、パート1以上の大きな衝撃を受け、その凄まじい完成度の高さにとても感動した記憶がある。そして今でもその評価は自分の中で全く変わっていない。

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パート2にも様々な銃が登場するが、まず印象的なのは、シュワルツェネッガー演じるT-800が使用していた、「ウインチェスターM1887」だ。バイクに跨ったT-800が、片手でM1887を回すレバーアクションが非常に印象的だった。そしてハンドガンで印象的なのは、現代に降り立った素っ裸のT-800が、最初に人間から奪った、フレームシルバーのデトニクス1911と、サラ・コナーがサイバーダイン社のエンジニア宅を襲撃する際に持っていた、デトニクス・カスタムである。

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どちらの銃も印象深いが、特に最初にT-800が人間から奪ったデトニクス1911は、T-800のサイドアームとして大活躍し、途中ではサラ・コナーの武器としても活躍する。そして、ラストの製鉄所のシーンで、あの有名なセリフ"Hasta la vista, baby."(地獄で会おうぜ、ベイビー)とともにT-800から、T-1000に向けて放たれた1発の銃弾も、そのデトニクス1911から発射された。
このデトニクス1911は、実は9mm仕様であったり、アンビセフティが付いていたりと、一見ノーマルのガバメントのようで、実はそうではない、なかなか凝った造りとなっている。

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まさにSF映画の金字塔となった「ターミネーター2」は、J.キャメロン監督の最高傑作であり、シュワルツェネッガーの地位を不動のものにした記念碑的作品であると思う。

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