アクション映画回顧録「リーサル・ウェポン」（1987年アメリカ）

今回取り上げるのは、1987年に公開された「リーサル・ウェポン」。のちにパート4まで制作され、バディ・ムービーとして不動の人気シリーズとなった作品である。

あらすじ・・・ある夜、高層コンドミニアムから女性が飛び降りる事件が発生。ロス市警のマータフ刑事（ダニー・グローバー）は、麻薬課から転属してきた「問題児」のリッグス刑事（メル・ギブソン）とコンビを組むことになり捜査を開始するが、事件の証人が次々と消されていき、やがて二人は背後に潜む麻薬組織と対決することになる・・。

「リーサル・ウェポン」が公開された当時、メル・ギブソンといえば、まず何といっても「マッドマックス」の人だった。「マッドマックス」で彼が演じた妻子を失った孤独な警官という役柄は、「リーサル・ウェポン」の、愛する妻に先立たれた自殺願望のある刑事という役にも通じるものがある。そして、そんな自暴自棄な一面を持つリッグス刑事とは対照的に、良きパパ、平和な家庭人であるマータフ刑事との対比が面白い。



リッグスは、ベトナム戦争時に陸軍の特殊部隊で一流の狙撃兵として活躍した経歴を持ち、様々な銃器の扱いや素手での格闘術に長けている。リッグスが使用する「ベレッタM92F」は、バレルを精度の良いものに交換したカスタムガンで、ほかにもスライドストップやマガジンキャッチにも手が加えられている。一方、マータフが使用するのは昔ながらの.38スペシャル・リボルバーで、多装弾9mmオートを使用するリッグスからすれば、まさに化石同然。劇中では、リッグスが敵のヘリコプターに向けてベレッタを連射し、全弾撃ちつくすシーンがあるが、自分は当時そのシーンを見て、一気にベレッタの虜となった。自分もいつかベレッタを連射してホールドオープンした銃からマガジンを抜き、弾の詰まった重いダブルカアラムマガジンを装着して、スライドストップを下げて初弾をチャンバーに送弾してみたい・・・という衝動に駆られた。そんな思い出とカタルシスに溢れるワンシーンだ。



監督のリチャード・ドナーは、「オーメン」、「スーパーマン」、「グーニーズ」等のヒット作を撮ってきた名監督で、「リーサル・ウェポン」シリーズ4作品とも監督を務めている。一般的なハリウッド映画のシリーズ物ですべて同じ監督が撮るケースは極めて珍しいが、実はジョエル・シルバーとともにシリーズ全てにプロデューサーとしても関わっており、まさに「リーサル・ウェポン」シリーズを作り上げてきた人物である。

シリーズを重ねるごとに当初のシリアスさは鳴りを潜め、コメディ色を増していった「リーサル・ウェポン」。やはり、個人的には最も硬派でHOTなパート1が好きである。


「WA【ベレッタ】M92FS リーサルウエポン・タイプHW」
　■税込標準価格 33,480円／税込販売価格 30,132円

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